多くのWebサイトは見た目が悪いわけではなく、アクセスもまったくないわけではありません。それでも問い合わせが増えないのは、問題が「デザインをしているかどうか」ではなく、すべての重要な接点に信頼感を組み込めているかどうかにある場合が多いのです。ビジネス評価を行う担当者にとって、サイトへの投資を続ける価値があるか、さらに改善するべきかを判断する際、トップページが美しいかどうかだけを見ることはできません。訪問者が数秒以内に、その会社が何者で、何を提供し、信頼できるのか、そして今情報を送る価値があるのかを確認できるかどうかが重要です。
顧客から信頼されるWebサイトのデザインは、突き詰めれば美的センスの問題ではなく、コンバージョンの問題です。以下のチェックリストは、企業公式サイト、海外向け問い合わせサイト、広告ランディングページ、多言語の独立型サイトを評価する際に活用できます。上から順に確認していくと、通常は前半の項目に大きな問題がある場合、後からどれだけ装飾を加えても、問い合わせの品質を安定させることは難しいでしょう。
トップページのファーストビューは、最初のハードルになることがよくあります。多くの企業は大きな画像やキャッチコピー、スライダーで画面を埋め尽くしますが、本当に重要な情報がかえって隠れてしまっています。初めて訪れる見込み客、特に海外の購買担当者や販売代理店、提携先が最初に判断するのは、ブランドストーリーではなく、事業の正体です。
実務上、ファーストビューでは少なくとも次の3点を一目で伝える必要があります。どのような製品やサービスを提供しているのか、主に誰に提供しているのか、次にどのような方法で連絡できるのか、という点です。業界でよく見られる問題は2つあります。最上部に中身のない宣伝文句が掲げられていること、または事業範囲が広すぎて何でも対応しているように見え、結果として中核能力が何なのか分からないことです。
訪問者が2、3画面分スクロールしなければ、その会社がWebサイト制作会社なのか、マーケティング会社なのか、システム会社なのか、運用代行会社なのか分からないのであれば、そのサイトの信頼構築にかかるコストはすでに高いと言えます。

問い合わせサイトで最も避けたいのは、「プロジェクトページのように見えるが、会社のサイトには見えない」状態です。特にサービス型のWebサイトでは、会社情報が少なすぎると、訪問者はその後のコミュニケーション、納品、アフターサービスが安定しているのかを自然に疑うようになります。
ここで求められるのは、すべての資料をページに詰め込むことではありません。重要な企業情報をすばやく確認できる状態にすることです。比較的確実な方法は、会社名、設立時期、主な事業内容、サービス提供地域、連絡先を、トップページ下部、会社概要、問い合わせページ、フッターに分散して掲載することです。どこか一箇所に一度だけ記載するのは避けましょう。
海外市場向けのWebサイトでは、この点が特に重要です。情報は多ければよいのではなく、内容が一貫し、見つけやすく、過度に飾り立てられていないことが大切です。
多くのサイトでは、「事例」を大きな画像の一覧にしていますが、クリックしても数行の説明しか表示されません。このようなコンテンツはブランド紹介には多少役立ちますが、問い合わせのコンバージョンにはあまり貢献しません。訪問者が本当に知りたいのは、どのような顧客にサービスを提供したのか、どのような課題を解決したのか、そしてその納品内容が自分の探しているソリューションに近いのかということです。
公開できる顧客プロジェクトがない場合は、別の方法で紹介することもできます。たとえば、業界、ビジネスモデル、ターゲット市場、サイトの種類などに分けて、ソリューション提供能力を示す方法です。重要なのは、訪問者が自分の状況と照らし合わせられるようにすることであり、「多くのプロジェクトを手がけてきた」といった中身のない言葉で終わらせないことです。
経験上、事例ページでは少なくとも次の質問に答えられるようにする必要があります。
事例は装飾ではありません。「意思決定における不確実性を下げる」役割を担っています。
顧客から信頼されるWebサイトのデザインで、最も過小評価されやすいのがコピーです。ページのデザインは優れていても、文章を読むと業務担当者が書いたものではないと分かることがあります。専門用語ばかりが並び、大きな約束を掲げているのに、重要な疑問には一つも答えていないのです。
ビジネス担当者が評価する際は、製品ページ、サービスページ、よくある質問ページを重点的に確認するとよいでしょう。説得力のあるコピーでは通常、プロセス、対象者、提供範囲、協業方法が明確に説明されています。反対に、ページ全体が「ハイエンドなカスタマイズ」「全面的な価値創出支援」「あらゆる課題をワンストップで解決」といった表現ばかりであれば、信頼感は通常低下します。
もう一つ実用的な判断方法があります。トップページで最も重要な3つの文章を抜き出し、会社を知らない人に読んでもらうことです。読み終えても何をしている会社なのか説明できないのであれば、問題は訪問者の理解力ではなく、ページの表現が実態を正しく伝えていないことにあります。
Webサイトのコンバージョンが低い理由は、連絡したい人がいないからとは限りません。連絡までの操作が不自然すぎることも原因になります。ボタンの位置が分かりにくい、フォーム項目が多すぎる、モバイル端末で送信しにくい、送信後の受付通知がない。こうした要素が意欲を消耗させます。
問い合わせを目的とするWebサイトでは、フォームを情報収集ツールではなく、コンバージョンのためのツールとして考えることをおすすめします。最初の連絡段階では、コミュニケーションを始めるために最低限必要な情報を優先して取得するほうが、会社規模、購買量、予算、導入時期を一度にすべて尋ねるよりも効果的です。
このような細部は小さく見えますが、実際には問い合わせ率に大きな影響を与え、その影響はすぐに表れます。
海外市場向けのWebサイトでは、この部分で問題が起こりがちです。多言語の切り替え機能を用意していても、内容が直訳にとどまり、業界での呼び方、単位、連絡の慣習、フォーム項目が調整されていなければ、訪問者は一目でプロフェッショナルではないと感じます。
ビジネス評価の際は、「何言語あるか」だけを見ないでください。各言語版が単独でも成立しているかを確認する必要があります。たとえばドイツ語、フランス語、日本語のサイトでは、ナビゲーションの長さ、段落のレイアウト、ボタンの文言、日付形式が読書体験に影響します。中東市場では、読む方向や情報の構成習慣も関係します。B2Bサイトが地域ごとに異なる購買担当者を対象とする場合は、連絡先や相談への誘導方法もそれに合わせて調整すべきです。
判断基準は簡単です。言語を切り替えた後、その市場のために本当に用意されたサイトのように見えるか、それとも元のサイトをそのまま複製しただけに見えるかを確認します。
信頼感はビジュアルやコピーだけで決まるものではありません。技術面の細部も、訪問者に絶えず「加点」または「減点」を与えています。ページの表示が遅い、ファーストビューが揺れる、モバイル端末でボタンを押せない、証明書に異常がある、フォームでエラーが発生する。こうした問題を訪問者が丁寧に分析することはなく、直接離脱してしまいます。
この部分は、ビジネスへの影響を基準に優先順位を付けることをおすすめします。技術用語に入り込みすぎる必要はありません。まずは次の4点を確認してください。安定して開けるか、モバイル端末で使いやすいか、フォームが正常に動作するか、重要なページが検索流入や広告流入を受け止めやすいか、という点です。WebサイトがSEO、広告運用、ソーシャルメディアからの集客を同時に担っている場合、こうした基礎的な問題は何倍にも拡大します。フロントエンドで発生する一つひとつの不具合の裏側に、予算の浪費があるからです。
顧客から信頼されるWebサイトのデザインに実際に影響するのは、大きな構成ではなく、細かな部分に現れる不整合であることが少なくありません。たとえば、フッターの年が数年前のまま、ニュースセンターが長期間更新されていない、ソーシャルメディアのアイコンをクリックすると空のページが表示される、チーム写真が明らかに素材画像、連絡先がページごとに一致していない、ダウンロード資料にファイルの説明がない、プライバシーポリシーやフォーム送信に関する同意表示がまったくない、といった問題です。
これらの問題は一つだけなら致命的ではありません。しかし積み重なると、「この会社は対外的な見せ方に十分な厳密さがない」という判断につながります。特にサービス期間が長く、取引単価が高く、何度もコミュニケーションが必要なビジネスでは、訪問者はWebサイトの細部を、将来の協業における細部の反映として捉えます。
Webサイトにコンバージョンの可能性があるかをすばやく判断したい場合は、次の順番で確認してください。
前半の2段階ですでに明らかな弱点がある場合は、まず信頼の基盤を補強してください。基本情報に問題がないのに問い合わせが少ない場合は、コピー、導線設計、問い合わせの受け止め方を重点的に確認します。Webサイト制作とマーケティングは本来、切り離して考えるべきものではありません。コンバージョンするサイトには、見つけてもらえることに加えて、見つけてもらった後に顧客の警戒心をすばやく解き、最初の問い合わせを送ってもらう力が必要です。
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